田舎暮らしはどこで始める?

50歳からの田舎暮らし。家族の同意はいかがですか。

50歳からの田舎暮らし。家族の同意はいかがですか。

 

 

田舎暮らしにご夫婦共に憧れを持っているのであれば、田舎暮らしという希望に向かって歩みを進めることは容易だと思います。
しかし、夫だけ、もしくは妻だけ田舎暮らしに憧れがある。
その場合、こんな末路に至るケースもあります。

 

 

①夫だけが田舎暮らし

 

 

共働きだったご夫婦で、夫が先に定年。
退職金を元手に田舎暮らしをする為、古民家を購入。
妻はまだ就業をしているので週末だけ夫のところに遊びに来ます。
妻の退職後は都会にある自宅を売却して老後資金として使用する事を夫は計画していました。

 

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しかし、妻も始めのうちは『自分も退職したらそっち(田舎暮らし地)にいくわね』と言いますが、別れて暮らしている気軽さが気に入り、最終的にはそれぞれ別れて暮らすことに。

 
お互いの暮らし方や友人関係を尊重し、お互い別居して暮らすこともひとつの選択として資金計画をしておいたほうが良い場合もありますね。

 

 

 

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②家族で移住をしたが、冬場の雪下ろし作業に耐え切れず田舎暮らしを諦める。

 

 

避暑地として夏場に数回訪れていた高原が心地よく、そこで田舎暮らしを始めた年配ご夫婦。

 
しかし、冬場の寒さが想像以上に寒い上、自宅屋根の雪下ろし、玄関前や道路の除雪作業に日々追われる日々。
また、気温が温かくなり雪が溶けて喜んだのもつかの間、夜間の寒波で道路は凍結、アイスバーン状態に。
チェーンを巻いた車でも運転中は道路で滑ってしまうなど、ひやひやの連続。

 
結局、次の冬が来る前に田舎暮らしを辞めてしまうという事態に。

 

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雪深いところかどうかはその地域の古い建物をみればだいたい想像がつくものです。
建物の基礎が膝丈ぐらいあったり、1階の窓開口が掃出し窓という大きな窓にはなっていない家が多いです。

 

 

寒さが厳しいところでは夜間に凍結してしまうため雨戸の存在がないことも多いです。
また、内覧すると分かりますが、窓が二重になっていたり、縁側がついていたりします。
縁側をつけるということは外部と室内との温度差が大きい場合があります。
現在の窓サッシはペアガラス等、外部の熱が伝わりにくい窓になっていますが、昔の窓は外部の熱を伝えやすいです。

 

 

 

旅行して気に入った地に田舎暮らしをするという希望を実現させる前に、自治体主催のお泊り会や、暮らし体験を行い、経験することも大事です。
実際に生活している地元の人の話しを聞いたり、すでに移住している方と会話して、夢に無理がないか、実現できるのか情報を集めるようにしましょう。

 

③田舎暮らしで農業をすることに憧れを持つ。

 

 

田舎暮らしを楽しむことが目的ではなく、農業を行いJAや道の駅に出荷することが目的となってしまうことが多いです。
慣れていない作業に体を壊してしまったり、飽きてしまったり・・・
思ったように収穫ができなくなり農業を辞め、田舎暮らし生活にも希望や魅力を感じなくなってしまったという話しもあります。

 

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確かに希望を持つことや挑戦することは大事です。
ですが、農業で生計を立てるために田舎暮らしを始めることが目的なのか、立ち止まって良く考えた方がよいでしょう。

 
農家も1年で成り立ったわけではありません。
先祖代々の畑を耕し、肥料を入れ育ててきた土だからこそ、JAや道の駅に出荷できる野菜が育ったのです。

 
農業を本格的に行うことが目的で田舎暮らしをするのでしたらば、自治体窓口に行って農作業を教えてくれる農家を紹介してもらいましょう。
現在農家の高齢化が進み、後継者不足となっています。
農業を始めるという内容でしたらば、自治体から3年前後の補助金を出してくれることもあります。
実際に収益を得ている農家に教わることで、農業に対してのノウハウもわかるうえ、地元住民にも溶け込みやすくなります。

 

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母は農業ではなく、家庭菜園を行うという目的で田舎暮らしを始めています。
ご近所の人は『何を植えるのだろう』という好奇心から話しかけてきますし、お互い収穫できた野菜のブツブツ交換も行います。

 

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実際に育つのかどうか、色んなものを植える母は出来たものを漬物にして、二地域居住で都心部に帰る前に挨拶がてらおすそわけをしたりします。
ご近所から好奇な視線を送られていると、不在時に家に何かあったりすると連絡をくれたりします。
昔ながらの地域コミュニケーションは二地域居住ではとても安心するツールのひとつとなっています。

 

④田舎暮らしは生活費が安いと思うのはNG。

 

 

田舎に暮らすと物価が安いから生活費が抑えられると思うのはNG。
確かに野菜は新鮮で安いものが手に入るかもしれません。
ですが、実際に住むところにより生活費が高くなると言うこともあります。

 

 

 

例えば周りに建物がないようなところに居住すると、車でしか外出できなくなります。
近所のスーパーまで車で40分。往復80分。
その間のガソリン代を考えると簡単に買い物にも行けなくなります。

 
では、インターネットを使って買い物をしようとします。
携帯の電波状況が悪いからネット環境を整えなくてはならない・・・
実際、田舎暮らしに憧れて田舎で暮らし始めても、都会で暮らしていたような状態じゃないと生活ができなかったりします。
そして、どんどん月の固定費が増えていき、都会暮らしと田舎暮らしの費用を比べた際に田舎暮らしの方がかかる費用が高くなってしまったというケースもあります。

 

 

 

田舎暮らし地として選定する場所にもよりますが、海辺の潮風の影響で建物に錆止めを行わなくてはならない、豪雪地の影響で灯油などの燃料費がかかるというケースもあります。

 

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また、山奥だと水道代がとても高くなることがよくあります。
健康保険料も、都心部では高齢だと安くなりますが、田舎では高齢の方でも手に職がありますし農業を続けていたりするので都心部に比べて若干高いこともあります。

 
健康保険料や水道代はインターネットで調べて答えがでることも多いので、あらかじめ調べておくことが必要です。